【なぞなぞとは?】なぞなぞの意味、語源、クイズとの違いは!?
皆さんこんにちは!
nazo2.net(ナゾツーネット)といえば、なぞなぞ専門メディアで、たくさんのなぞなぞを掲載していますが、そもそも「なぞなぞって何だろう?クイズとどう違うのだろう?」って思ったことはありませんか?
今日はそんな疑問にお答えします!
なぞなぞとは?辞書の定義
フリー百科事典ウィキペディアでは、「なぞなぞ」について次のように定義されています。
なぞなぞ(謎謎、なぞ)は、問いかけに対して、とんちを利かせた答えを要求する言葉遊びを用いたクイズである。ただし普通のクイズとは違って正解は事実に基づくものではなく、言葉の意味をこじつけた駄洒落・洒落が多い。韻を踏んでいたり、何かに見立てられたりする。転じて、言葉によって婉曲的にわからせる事についてもなぞなぞという。
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%AA%E3%81%9E%E3%81%AA%E3%81%9E
要約すると
とんちを利かせた答えを要求する言葉遊び。
正解は事実に基づくものではなく、ダジャレや何かに見立てられたりする。
このように定義することができます。
なぞなぞの語源は?
漢字の意味
「なぞなぞ」は漢字で書くと謎が2つ、「謎謎」または「謎々」と書きます。一般的に漢字で表記されることはほとんどありませんので、漢字があることを知らない人も多いのではないでしょうか。
さて、この「謎」という漢字をさらに国語辞典で調べると次のように記述されています。
・遠回しに言ってそれとなくさとらせようとすること。
・内容や正体などがはっきりわからないこと。
なぞなぞの定義ととてもよく似ています。 「遠回しに言ってそれとなくさとらせようとすること」は、なぞなぞの持つ「とんち」や「何かに見立てられたり」する特性と繋がる部分があります。「謎」という漢字の意味から考えても、「なぞなぞ」とは「ある物や事柄を遠回しに言って、それとなくさとらせようとするゲーム」という定義付けができます。
「何ぞ?」と「なーんだ?」
「謎(なぞ)」の語源は「何ぞ?」という問いかけが転じて「なぞ」となったという説があります。
現在の「なぞなぞ」では、最後に「(これ)な-んだ?」と問いかける、醍醐味的な要素がありますが、昔は「これ何ぞ?」と問いかけていたのです。
なぞなぞ最大の醍醐味はとんち
さて、なぞなぞにはもう一つ最大の特徴と言える醍醐味があります。
それは「とんち(頓智)」です。
「とんち」とは何か、ひとことで説明すると難しいですが、有名な昔話の「一休さん」や「吉四六(きっちょむ)さん」のように、いわゆる物事をうまく整える知恵のことです。
そして「なぞなぞ」は答えに思いっきりとんちを利かせたクイズという事ができます。
ですから、普通のクイズと違って知識だけでは解く事が出来ません。
古いなぞなぞにも とんちの要素がみられる
日本で最初のなぞなぞ
日本の歴史では、奈良時代にまとめられた『万葉集』に、「戯書」と呼ばれる万葉仮名を使った強引な当て字による言語表現が確認されており、なぞなぞと似たような言葉遊びが嗜まれていた考えられます。
また嵯峨天皇の時代に嵯峨天皇が出題し、小野篁が解いたと伝えられる「『子子子子子子子子子子子子』を読め」と言う問題は、日本で最初のなぞなぞと言われています。
ちなみにこの問題は、「ねこのここねこ、ししのここじし」と読みます。
ギリシャ神話 スフィンクスのなぞなぞ
もう一つ、外国のなぞなぞの例を紹介します。スフィンクスのなぞなぞと呼ばれるギリシャ神話です。なぞなぞ部分だけは、比較的有名なので聞いたことがある人も多いのではないでしょうか?
フェキオン山のスフィンクスが通りかかる人間に「朝は四本足、昼は二本足、夕は三本足。この生き物は何か?」という問いかけをしました。この問いに答えられなかった者はスフィンクスに食い殺さてしまいます。そこに、ある旅人(オイディプス)が通りかかります。オイディプスが正解を答えるとスフィンクスは崖から身を投げます。
このなぞなぞの答えは「人間」です。赤ちゃんのときはハイハイで四つん這い、大きくなると二本足で立つようになる、老人になると杖を突くので三本足になる、というわけです。
つまり朝」「昼」「夜」を人間の一生を例えた比喩的表現です。少し無理があるように感じますが、これを元に「最初は4本、次は2本、最後は3本になるものってなーんだ?」という超有名な古典なぞなぞができたと考えられます。
このように、古いなぞなぞを例にみても「とんち」や「ひねり」はなぞなぞの醍醐味言えます。
近年のなぞなぞも とんちを継承
次は、近年のなぞなぞを見てみましょう。例えば次のような問題です。
陸上の大会である種目が始まると、みんな海外に逃げてしまった。その種目とは何?
答えは高跳び。
犯罪者が、海外等に逃げる「高飛び」と、陸上種目の「高跳び」をかけています。
もう1問行きましょう。
酔っ払った人、風邪をひいた人、下痢ぎみの人。この中で一番お客が入った映画を見に行ったのは誰?
答えは風邪をひいた人。理由は「せき込んでいるから」です。
お客が多くて「席こんでいる」状況と、風邪を引いて「咳き込んでいる」をかけています。
このように、答えを聞いた時に「あーなるほど」となる要素が入っている事がなぞなぞの醍醐味となります。
次のなぞなぞも人気です
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間違ったなぞなぞの例
近年のなぞなぞでは、間違った例も見られます。そのいくつか紹介します。
空気を入れると、ドーナツみたいな形になる、プールで使う道具ってなーんだ?
答えは浮き輪ですが、これは、連想すれば(知識をたどれば)わかる問題で、「なぞなぞ」とは言えません。
長い針と短い針で、時間を教えてくれる機械ってなーんだ?
答えは時計。これも、全くトンチがきいておらず、知識で答えにたどりつけるため「なぞなぞ」とは言えません。
とはいえ上記の間違ったは、「なーんだ?」と問いかける性質上、広義には「なぞなぞ」と考えられることがあり、小さな子供向けのなぞなぞとして、書籍やWebサイトで紹介されている事があります。しかし、本来は「なぞなぞ」ではなく「クイズ」に分類しなくてはいけないものです。
nazo2.net(ナゾツーネット)では、上記のようなトンチのきいていないものは、「なぞなぞ」ではなく「クイズ」として取り扱っています。たとえ子供向けなぞなぞであっても、トンチのきいた品質の高い物のみを取り扱っています。
nazo2.netの「なぞなぞ」の答えは駄洒っ気があったり、何かに例えられたりしています。
ですから、答えを解くには知恵を働かせる必要があるのです。
そこが、普通のクイズとの大きな違いとも言えるからです。
なぞなぞとクイズの違い
ここまでお読みいいただければ、なぞなぞとクイズの違いはお気づきと思いますが、今一度明確に定義します。
クイズとは
問題を出して、相手に答えさせる遊び
知識を問うものなので、幅広い分野に精通し豊富な知識があると答えを導ける可能性が高くなります。
なぞなぞとは?
とんちを利かせた答えを要求する言葉遊び
知恵を使って正解を導くため、ひらめきや柔軟な思考が求められます。
以上、なぞなぞの意味、語源、クイズとの違いの解説でした。それでは実際にトンチの聞いたなぞなぞをお楽しみください。
短文で面白い!初級なぞなぞ
【良問】解ければスッキリ!中級なぞなぞ
【難問】上級の難しいなぞなぞ
記事にひとこと
間違ったなぞなぞの例のようなクイズを「なぞなぞ」として掲載している、書籍やWebサイトは割と見かけます。こういったクイズは、子供が大好きで悪いわけではないのですが、なぞなぞ作家の立場としては、きちんとジャンル分けしてほしいと思います。でなければ、誤解が生じてしまうのではないかと
例えば、スイカ・イチゴ・メロンを果物だと思っている人、結構いますよね。スイカ・イチゴ・メロンは学術上は野菜に分類されますが、味や用途が果物に近いという理由で果物屋さんに並んでいます。だから多くの人が果物だと誤解しています。
もちろん、スイカ・イチゴ・メロンを果物だと思っていても生きていくうえで何の問題もないです。「果物買ってきて」と言われてイチゴを買ってきても誰も怒りません。
でも、「なぞなぞの本」だと思って買ったものが「クイズの本」だったらどうでしょうかね。それはちょっと問題ありますよね。
最終更新日: 2023年3月28日
総理大臣です。